クランプフォークリフトとは?特徴や使い方のコツを解説

クランプフォークリフトとは?

フォークリフトに取り付けるアタッチメントには複数の種類があります。

今回はそのうちの一つであるクランプフォークリフトの概要と特徴、使い方のコツを紹介します。

クランプとは、モノを挟んで持ち上げられるアタッチメントの一つ

クランプフォークリフトとは、クランプリフトと呼ばれるアタッチメントを取り付けたフォークリフトのことです。

 

クランプ(CLAMP)とは、締める、固定する、モノをしっかり持つといった意味を持つ言葉で、フォークリフトに取り付けるクランプリフトも、その名のとおり両側からモノを挟んで運搬できる仕様になっています。

イメージとしてはクワガタのハサミに近いですが、ギザギザの爪がないので、デリケートな荷も運べるところが特徴です。

 

例えばロール紙などは、爪のあるアタッチメントで運搬しようとすると表面に跡がついてしまい、傷付いてしまう恐れがあります。クランプフォークリフトであればモノを引っかけずに持ち上げることができるので、デリケートなロール紙も無傷で運搬できます。

 

また、ロール紙はその形状からコロコロと転がりやすく、荷の下に爪を差し込んで持ち上げるフォークシフターでは安定して運搬できません。クランプフォークリフトはがっちりとモノを挟み込みしっかりと固定できるので、球状や円筒状のものでも安定して運搬できるのが利点です。

クランプフォークリフトの使い方と操作手順

クランプフォークリフトの使い方と操作手順

 

クランプフォークリフトで取り扱う荷物はデリケートなものが多いため、使い方にはコツが必要です。特に難しいのはモノにかける圧力で、強く挟みすぎると荷に傷が付いてしまいますし、逆に挟む力が弱すぎると運搬中に荷が落ちてしまう可能性があります。

 

荷を傷付けずにしっかりと掴んで運搬するためには、絶妙な圧力のかけ方を習得しなければなりません。そのためには、何度もクランプフォークリフトを使って、感覚を掴む必要があります。

実際の製品を使って練習する訳にはいかないので、売り物ではないダミーの荷などを用意して、挟む・回転させる・荷を下ろすといった作業を繰り返しましょう。

 

もちろん、練習前には会社が用意しているマニュアルや、フォークリフト自体の説明書などを熟読し、基本的な操作方法を学んでおかなければなりません。

基本の操作ができていないと、フォークリフトを動かすだけで手一杯になってしまい、クランプリフトの細かな動きまで手が回らなくなります。まずはフォークリフトの基本的な操作手順や使い方をマスターし、その後にクランプリフトのコツを習得していくのがベストでしょう。

クランプリフトの基本的な操作手順をまとめました。下記の内容を把握し、練習してみてください。

  1. リフトを挟む位置を決める
  2. 荷に圧力をかけて挟み、持ち上げて運搬する
  3. 格納場所に到着したら、荷を下ろし、爪を開く

1の操作では、荷のちょうど中心あたりを挟むことを心がけましょう。左右どちらかに偏っていると、持ち上げたときに不安定になるためです。

2の操作では強すぎず、弱すぎない圧力で荷を挟み込みます。3の操作で荷を下ろすときは、モノの形状に合わせて爪を回転させます。例えばロール紙の場合は立てて収納するのが一般的です。横向きにして運搬した場合は、爪を回転させてロール紙を縦向きにしてから荷を下ろすようにしてください。

クランプフォークリフトの主な種類

クランプフォークリフトにはさまざまな種類があります。ここではクランプフォークリフトの主な種類を7つ紹介します。

 

1. ロールクランプリフト

ロールクランプリフトは、その名のとおりロール紙を運搬するのに特化したリフトです。円筒状をしたロール紙にぴったりフィットするよう、爪の部分が弧を描いており、すき間なくロール紙を挟みこむことが可能です。

爪の部分は360度自在に回転させることができるので、ロール紙を横にも縦にも置けます。ロール紙を大量に扱う製紙工場や印刷工場などで多用されています。

2. ベールクランプリフト

ベールクランプリフトは、ベールと呼ばれる圧縮梱包した大きな荷物を左右から挟み込むタイプのフォークリフトです。爪部分は2mほどまで開くので、さまざまな幅の四角形の荷物を運ぶことに特化しています。

そのため製造業はもちろん、小売業や建築業、物流・倉庫など多種多様な業種で導入されています。ベールクランプリフトを利用すれば、パレットに荷を載せる必要がなくなり、パレットの収納スペースも不要です。

3. 全回転パレットフォーククランプリフト

全回転パレットフォーククランプリフトとは、フォークが左右に開閉するタイプのフォークリフトです。挟み込むクランプ作業と、荷を載せるパレット作業の使い分けが可能で、さらに全方向に回転できる機能も備わっている多機能型のクランプリフトとなっています。

アタッチメントであるスリップオンアームを装着すれば、ロール紙やドラム缶のような円筒状のものも掴めるため、いろいろな形状の荷を取り扱う現場で重宝されています。

4. ドラムクランプリフト

ドラムクランプリフトは、その名のとおり、ドラム缶を運搬するのに特化したフォークリフトです。ドラム缶を持ち上げるときはクリップ部にドラム缶の縁を引っかけ、ドラム缶をおろすと自然にクリップが外れる仕組みになっています。

1本吊りタイプと2本吊りタイプの2種類があり、後者なら一度に2つのドラム缶を運搬できます。ドラム缶は頑丈ですが、表面は意外と傷付きやすく、塗料が剥げたり傷ついたりすることも少なくありません。ドラムクランプリフトを利用すれば、ドラム缶をきれいなまま運べるので、塗料や油などを取り扱う現場で多く使用されています。

5. ブロッククランプ

ブロッククランプは、積み重ねたコンクリートブロックを運搬するのに特化したフォークリフトです。

パレットを使わずに、ブロックを挟んで運搬できます。ブロックの運搬はもちろん、ブロックを高積みしたいときにも活躍します。

6. カートンクランプリフト

カートンクランプは、箱形の荷物を左右から挟んで持ち上げたり、運搬したりするのに特化したフォークリフトです。

箱形の荷物が多いスーパーなどの小売業でよく見かけるタイプで、段ボール箱や木枠などの運搬に適しています。

7. インバータークランプ

インバータークランプは、4本のフォークで荷を押さえながら、フォークを360度回転させられるフォークリフトです。

袋物や滑りやすい荷を反転させるとき、パレットからパレットへの移し替えなどに特化しています。また、回転動作によって荷を縦にも横にもできるので、長さのあるモノの運搬にも適しています。

クランプフォークリフトは荷をしっかり挟んで運搬できる便利なフォークリフト

クランプフォークリフトは、荷をしっかり挟み込み、持ち上げて運搬することが可能です。表面が傷つきやすいデリケートなものの運搬に適しているため、ロール紙やドラム缶を取り扱う現場で役立っています。

また運搬にパレットを使わないので、パレットにかかるコストや保管スペースを節約できるのも、クランプフォークリフトならではの利点でしょう。

クランプフォークリフトにはさまざまな種類がありますので、用途や目的に応じて適切なものを選んでください。

 

ご質問やご相談されたいことがあれば、ぜひこちらのフォームにメールアドレスをご入力のうえお気軽にご相談ください。

ご相談へのご回答のほか、フォークリフトの安全な使い方やコスト削減方法なども随時発信してまいります。

フォークリフトのタイヤでコストダウンする方法

クランプフォークリフトは大きな荷物を運搬するのに欠かせないものです。

なるべくクランプフォークリフトの維持コストを抑えたい場合は、直接タイヤを購入する方法がおすすめです。

フクナガタイヤでは、フォークリフトの使用状況に合わせつつ長持ちするタイヤをご提案、販売しています。

 

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