フォークリフトは荷物の積み込みや荷下ろし、運搬などの用途に幅広く用いられ、たくさんの荷物を扱う業種にとって欠かせない車両です。
フォークリフトは新車で購入するとかなり高額になるため、中古車を検討する人も少なくありません。
中古のフォークリフトならば予算を抑えて必要な台数を揃えることができます。しかし新車に比べていくつかのリスクもあるため、あらかじめ購入時のコツをチェックしておきましょう。
今回は、フォークリフトの中古購入のコツを紹介します。
フォークリフトを中古購入する方法
中古のフォークリフトを購入する方法は、大きく分けて実店舗で購入・ECサイトで購入・ネットオークションで購入の3パターンがあります。
いずれの方法もメリット、デメリットがあるため、じっくり比較して自分のニーズに合った方法を選びましょう。
実店舗で購入するメリットとデメリット
中古のフォークリフトは、フォークリフト専門店、あるいは業務用車両を専門に取り扱う中古車店などで販売されています。
実店舗でフォークリフトを中古購入するメリットは、購入前に実物をしっかり確認できるところです。フォークリフトの状態を自分の目や手でチェックできるほか、店舗によっては試乗させてもらえるので、操作性や機能を把握した上で購入することが可能です。
また、店舗によっては保証やアフターサポートなどが付帯されており、購入後の不具合に対処してくれたり、定期点検を行ったりしてくれます。中古フォークリフトは新車とは異なり、故障や不具合を起こすリスクが多少伴うため手厚い保証を受けられるのは大きなメリットといえるでしょう。
一方、フォークリフトを扱う実店舗は決して多くないため、選択肢が限られてしまうという欠点があります。選択肢を増やそうとすれば、あちこちに足を運ばなければならず、かなりの手間と時間がかかります。
特になるべく早めにフォークリフトを手に入れたい場合は、手近な店で妥協しなければならず、ニーズに合ったフォークリフトを入手できなくなる可能性があります。
ECサイトで購入するメリットとデメリット
ECサイトでフォークリフトを中古購入するメリットは、ニーズや予算に適した車両を見つけやすいところです。メーカーや年式、走行距離、価格などの情報を検索すれば、条件に合致した中古フォークリフトを簡単に探し出すことができます。
フォークリフトに関する問い合わせや見積もりの依頼なども、メールや専用フォームを通して行えるので、いちいち実店舗まで足を運んだり、営業時間内に電話をかけたりする必要はありません。また、実店舗を持たずECサイトのみ運営している業者の場合、人件費がかからないぶん、実店舗より安く購入できる可能性があるのも大きなメリットの一つです。
ただしECサイトから得られるのは、サイト上に掲載された画像と車両の情報のみです。購入前に実車を確認できないため、いざ手元に届いてみたら思ったよりも状態が悪かった……というリスクもゼロではありません。
さらに、実店舗ではほぼ当然のように付いてくる保証やアフターサービスも、ECサイトでは付いてこないか、あるいは保証が薄い場合があることにも注意が必要です。
ネットオークションで購入するメリットとデメリット
ネットオークションでフォークリフトを中古購入するメリットは、売り主(出品者)と直接フォークリフトを売買できるところです。業者を通した場合とは異なり、中間マージンが発生しないため、同じ車両でも比較的安価で購入ができます。
またネットオークションの場合、当初の価格は売り主が決めるため、他に入札がない場合は相場よりも安い価格で競り落とすこともできます。さらにECサイト同様、メーカーや年式、走行距離、価格などを絞り込んで検索できるので、ニーズに合った車両をたやすく見つけることができます。
一方で、業者とやり取りするECサイトとは異なり、ネットオークションは個人間での売買となるため、購入前あるいは購入後にトラブルが発生するリスクも高めです。売買にあたって契約書を交わすケースも少ないため、トラブルリスクを軽減するためには、購入を検討する段階で売り主とコミュニケーションを取り、フォークリフトに問題がないかどうか確認する必要があります。
また、個人間で売買する場合、購入後の保証やアフターサービスは付いてこない点も要注意です。
フォークリフトを中古購入する際のコツ
フォークリフトを中古購入するにあたって、押さえておきたいコツを3つご紹介します。
1. 稼働時間のチェック
フォークリフトには、一般的な乗用車についているオドメーターの代わりに、稼働時間を計測するアワーメーターという計器が搭載されています。アワーメーターの数値が少なければ少ないほど、車両の状態は良好といえます。
ただしアワーメーターの数値が少なくても、車体の状態が悪い可能性もあるため、他の項目と合わせて検討することが大切です。
2. 動力方式の選び方
フォークリフトの動力は、エンジン式とバッテリー式の2タイプに分類されます。
パワーがあるのはエンジン式、小回りがきくのはバッテリー式ですので、大きくて重い荷物を運ぶ場合は前者、狭い場所を動かすなら後者を選ぶのがポイントです。
ただし、コスト面には注意しなければなりません。エンジン式はガソリンやディーゼルなどの燃料を使用する必要があります。
バッテリー式は燃料は不要ですが、定期的にバッテリーそのものを交換しなければなりません。バッテリーの価格相場は30~100万円程度と幅広く、交換にかなりのコストがかかってしまうおそれがあります。
特に中古フォークリフトの場合、バッテリーが劣化している可能性があるため、交換時のコストも考えて選ぶことが大切です。
3. 特定自主検査済ステッカーの有無
特定自主検査済ステッカーとは、特定自主検査を受けたフォークリフトに発行されるステッカーのことです。
労働安全衛生法第45条では、フォークリフトや不整地運搬車などの車両について、年に1回特定自主検査を実施し、その結果を記録しておくことを義務づけています。[注1][注2]
特定自主検査済ステッカーのないフォークリフトは、法で定められている特定自主検査を受けていないことを示しています。
定期的な点検を受けていないフォークリフトは、見えない部分に故障や不具合を抱えている可能性大です。
真っ当な販売業者であれば、販売しているフォークリフトのすべてに特定自主検査済ステッカーが貼られているはずですが、悪質な業者や個人間で売買するネットオークションでは検査を受けていない車両も見受けられますので、あらかじめステッカーの有無をきちんと確認しましょう。
フォークリフトの中古購入では購入先や車両の状態に注意しよう
フォークリフトを中古購入する際は、購入先と車両の状態に注意を払う必要があります。
購入先は複数あり、それぞれにメリット・デメリットがありますので、自分が何を重視して中古フォークリフトを購入するのか、じっくり考えた上で選ぶことが大切です。また、中古フォークリフトを選ぶときは、アワーメーターや特定自主検査済ステッカーの有無などをきちんと確認することで、車両の状態の良し悪しをある程度は判断できます。
なお、中古フォークリフトを購入した場合、タイヤが摩耗している可能性もあります。フォークリフト購入後のタイヤ交換のコストも考えて、予算を組むことをおすすめします。
フクナガタイヤでは、フォークリフトのタイヤコストを削減する方法を紹介しています。
【ディーラー・業者との価格交渉以外でフォークリフトタイヤのコスト削減をする方法とは?】
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